• 土曜日 , 16 12月 2017

中国医学と日本漢方は同じではない

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みなさんこんにちは。東洋医学ワールドのKです。こうやって東洋医学を仕事として生きていると常に勉強していなければ取り残されるなぁと感じる今日この頃です。「中医学」や「漢方」という言葉を東洋医学を志す方であればよく耳にすると思いますが、その違いを細かく説明できる方って少ないのではないでしょうか。学生でも興味のある方はとことん調べる方もいらっしゃるでしょうが、学校の授業では東洋医学の歴史については触れる程度でしょう。そのような状況を踏まえて「中医学」、「漢方」などの本来の意味を探りたいと思います。

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日本の漢方は中医学とは異なる

まず東洋医学の初心者の方が認識するべきことは「漢方」と「中医学」は違うという点です。

もし鍼灸師や漢方医の方で「漢方」と「中医学」は同じであるという人がいるならば、それは歴史的な背景を辿ると元は同じであるということでおっしゃっているのだと思います。

もちろん医学だけではなく、日本の文化そのものが中国から入ってきた物がたくさんあり影響を受けているので難しい認識にはなりますけれども・・・。

漢方理論の歴史

そもそも「漢方」という言葉の認識はわかりにくいです。中国の医学が「漢方」と思われる方もいるでしょうが、中国の医学は「中医学」であって中医学が日本に伝わり独自に発展していったものが「漢方」というものです。よって「漢方」は日本のものであります。また「漢方」と聞くと「生薬」を想像する方が多いと思われますが、生薬のみではなく「鍼灸」や東洋医学的な「生理学」、「病理学」も含んでの「漢方」なのです。

日本漢方の起源は中国医学にあるわけですが、治療理論、理論体系は主に4つの考え方が混在しているのが日本漢方です。

  1. 中国  素問(中国では戦国末期~漢代)⇒日本 生理学、病理学などの基礎医学(東洋医学的)が伝来。
  2. 中国 傷寒雑病論(中国では後漢時代)⇒日本 これが今の「漢方」と呼ばれる理論。「古方派」と呼ばれる。
  3. 中国 金元の四大家の理論⇒日本 以前はこの理論が主流だった。「古方派」の台頭により影を潜めることになる。傷寒雑病論より後にできた理論なので「後世方派」と呼ばれる。
  4. 中国 中医学(1953~58)中国伝統医学の統一化を図るために中国政府によりまとめられた理論⇒日本 1958年に中国で成立し、日本に伝わってきた。

漢方と言っても日本ではこれだけの理論が存在します。自分が勉強する上でどの理論のことなのかを認識することも大事でしょう。

漢方と中医学での「用語の違い」

日本の漢方と中医学では使われる用語の多くは同じ意味を指しますが、違う意味を持つものもあります。

その主なものが「陰陽」、「寒熱」、「虚実」などの概念です。

「寒熱」を例にとると、

日本漢方では単純に「冷(寒)えている」もしくは「熱がある」ということを示します。

中医学では罹患した部位の病邪の種類が「寒邪」なのか「熱邪」なのかを指します。

ですので日本漢方では「寒証」と言えば冷えて熱はない状態ですが、中医学では「寒邪」に侵されたことを示しますので、悪寒があり、発熱している状態を意味します。

用語ひとつ考えても奥が深い中医学、漢方・・・。勉強すればするほど面白くなります。

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版権: zhengzaishanchu / 123RF 写真素材


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2 Comments

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