• 土曜日 , 20 4月 2019

鍼治療による過誤、「気胸」とは

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鍼灸師たるもの一度は気になったことがある「気胸」。鍼灸治療は著しい副作用はなく、安全だと言われます。確かにしっかりと通常の治療行為がなされていれば安全ですが、実際は副作用や過誤の例は存在し、訴訟に至るケースもあるのが事実です。今回は特に鍼治療での医療過誤の代表とも言うべき「気胸」にスポットを当ててみます。

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鍼治療による気胸の原因は

肩や胸、あるいは背中側への鍼治療の際に鍼を深く刺しすぎて胸膜や肺に達し、肺に穴が空いてしまうことが鍼治療による気胸です。

肺疾患に罹患していない、体形が痩せ形の若い男性によく起こる「自然気胸」。

交通事故や怪我による「外傷性気胸」。

これらは鍼治療による「医原性気胸」とは区別します。

鍼治療による医原性気胸が起こることが多いツボ、経穴は以下のものが代表されます。

(肩井:けんせい)、(膻中:だんちゅう)、(肺兪:はいゆ)

これらのツボ、経穴に刺鍼する場合は気胸に関して慎重にならなければなりません。

気胸の症状は、胸の痛み、チアノーゼ、刺激性の咳、呼吸困難などが起こります。鍼治療の後にこのような症状が続く場合は気を付けましょう。

施術者の予防意識

胸部、肩部、背部に刺鍼する場合は解剖学、人間の体の構造を十分に理解して刺入のを調節する外ありません。また女性では第2.3肋骨の部位は肋骨が薄いことや脊柱起立筋では第5~9番の胸椎の高さで胸壁が薄いなどの特徴があります。これらをよく知っておくことは最低限の鍼灸師の知識でしょう。

また刺入部位によっては角度を変えたり、体形によっては深く刺すことをせず調節したり、痛みなどがあった場合は直ちに刺鍼を中止するなどの対応が必要です。

万が一、気胸のような症状があった場合の対応としては、

◎数時間経過して症状がひどくならない場合は帰宅して頂き、様子を見る。(軽度な場合は自然治癒することもある。)

◎安静にしていても症状が悪化する場合はドクターに依頼し、治療を頼む。

◎患者には状態をしっかりと解説・説明する必要がある。

これらの対応は最低限と言えます。もちろん国家資格という国から認められた資格を有しながら医療事故を起こしてしまったという事実を受け入れ、発生後は謝罪や場合によってはお詫びの品をお渡ししても良いと思います。

いかがでしたか?万が一の医原性気胸のリスクを知り、事故が起こらないよう日頃から意識しましょう。

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参考書籍:㈱医道の日本 はりきゅう理論
版権: vonuk / 123RF 写真素材


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